2021年3月21日(日)にオンラインフェスティバル「いわきフェスティバルVol.0」が開催される。

東日本大震災から10年の節目に、いわき市内で野外フェスティバルを開催する計画があったが、新型コロナウイルスの蔓延に伴い、オンラインでのフェスティバルが開催されることになった。

「いわきフェスティバルVol.0」は出演アーティストのライブパフォーマンスと、トークセッションによって構成される。

14:00〜15:30と16:00〜17:00のライブパフォーマンスには、福島県にゆかりのある富澤タク(グループ魂/Number the.)、高橋まこと(ex.BOOWY)、toshieアイくるガールズ、QUARTET from いわ響、らが出演する。

15:30〜16:00のトークセッションには、津田大介(ジャーナリスト、メディア・アクティビスト)、毛利嘉孝(社会学者、東京藝術大学大学院教授)らが出演し、トークセッションコーディネーターを務めた宮入恭平(社会学者、大学講師)が当日の司会を行う。


「いわきフェスティバル Vol.0」
忘れてはいけない過去と変えられるはずの未来
~いま、わたしたちに何ができるだろう?〜
開催日:2021年3月21日(日)14:00~(配信スタート予定)

開演 14:00
14:00〜15:30 ライブ第一部
・アイくるガールズ、TOSHIE
15:30〜16:00 トークセッション
・いわきフェスティバル Vol.0 トークセッション
「音楽の(不)可能性〜3.11、そしてCOVID-19を越えて」
16:00〜17:00 ライブ第二部
・QUARTET いわ響、富澤タク&高橋まこと

配信場所:Club SONIC Iwakiいわきより配信
(いわき市平大工町9-2 TEL:0246-35-1199)
視聴料:無料
いわきフェスティバル配信URLはこちら
https://www.youtube.com/watch?v=Jdw0Hf8L5tk

「いわきフェスティバル Vol.0」トークセッション
-いわきから考える、いわきだから考える-
「音楽の(不)可能性―3.11、そしてCOVID-19を越えて」
トークセッション配信URLはこちら
https://www.youtube.com/watch?v=LB6KTixxNRQ

 東日本大震災(3.11)から10年という歳月が流れた。ポスト3.11の社会では「音楽の力」言説が蔓延する一方で、もうひとつの「音楽の力」が再認識されることにもなった。その大きな契機のひとつになったのは、多くの課題をもたらした原発事故にほかならない。音楽が復興の一翼を担うのは紛れもない事実だが、同時に、音楽が何かの「気づき」になっていることも忘れてはならない。
 音楽の潜在的な可能性は、多くの人たちに希望を与えてきた。その一方で、必ずしも音楽が万能ではないことも目の当たりにしてきた。たとえば、新型コロナウイルス(COVID-19)のような見えない脅威を目の当たりにすると、「音楽の力」があまりにも儚く脆いことが露わになってしまう。それでもまだ諦めたわけではない、闇のなかの絶望から光を射す希望を見るように。
 このトークセッションでは、3.11、そしてCOVID-19を超えて、「音楽の(不)可能性」について考えてみようと思う。原発からほど近い、いわきから考える、いわきだから考える―有事の際の音楽の存在意義を問い直す試みとして、イデオロギーをめぐる分断に加担するのではなく、イデオロギーを超えた再考をうながすことに期待しながら。

パネリスト
津田大介(ジャーナリスト/メディア・アクティビスト)
毛利嘉孝(社会学者/東京藝術大学大学院教授)
コーディネーター
宮入恭平(社会学者/大学講師)